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法律相談BOX−質問箱−

 入社時の「退職後の競業避止の合意」は有効でしょうか?

 当社は,従業員から,入社時に「退職後,同業他社に就職しない」との誓約書を取得しています。
 ところが,ある営業社員で,当社の営業活動の責任者であった者が,退職後,すぐに当社と競業関係にあるA社に就職して営業部長になってしまいました。
 当社は,損害賠償の請求が出来ませんか?

競業避止の約定は,合理的な範囲内であれば認められますが,その要件はそれなりに厳格です。
退 職者に競業避止義務を課することは,よく見られるところですが,その有効性が問題となります。
 これは,企業の秘密保護の利益,と退職者の再就職が出来ない不利益の利益の調整の問題です。
 具体的には,@競業禁止の期間,A禁止される地域,B禁止される営業範囲,C労働者の地位,D代償措置の有無で判断されます。

 まず,@競業禁止の期間ですが,これがあまり長すぎると労働者に不利になります。一概には言えませんが,半年から1年程度に限定していれば有効と判断される可能性が高くなります。2年を超えると否定される可能性が高いと思われます。

 次に,A地域の限定ですが,必ずしも限定がないと無効となるというわけではありませんが,市町村や県単位で特定しておくことが必要です。実際,自社の営業の範囲を超えて同業他社への就職を禁止するのは不合理となります。
 そして,B禁止される営業の範囲ですが,もともと範囲が限定されているような特殊な仕事であれば良いのですが,そうでなければ営業内容を限定する必要があります。
 例えば,在職中に営業の担当として訪問した得意先に限定するなどすれば,具体的な限定がされており,合理的と言えると思います。

 また,C労働者の地位ですが,従業員すべてを対象にしたり,あるいは特定の職位にある者全てを対象としているだけでは,合理性が認められにくいと思われます。
 例えば,平成19年4月24日の東京地裁の判例では,地区部長、母店長、店長、理事を経験し、原告の全社的な営業方針、経営戦略等を知ることができた被告についての競業避止義務を課するのは不合理でないとしています。

 最後に,D代償措置ですが,何らかの代償措置(例えば秘密保持手当等)がないと,競業避止合意は無効とされる可能性が高くなります。
 この点,判例の中には賃金が高額であれば代償措置があったとみなしているものもありますが,比較的高額な報酬を受け取っていた場合であっても、競業避止義務が課せられた前後で賃金の差がない場合には,競業避止義務に対しての代償措置があったとはいえないとしている判例もあります。

 なお,経済産業省が,有識者の委員会での報告書(平成24年度「人材を通じた技術流出に関する調査研究」)をもとに,競業避止義務契約の有効性判断のポイントを示していますので,ご参照下さい。
経済産業省「営業秘密」
http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/trade-secret.html
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